アーユルヴェーダはインド古来の伝統医療です。
そのアーユルヴェーダで「アビヤンガ」と呼ばれるオイルの全身マッサージが、睡眠の質を高めてくれる、とてもよいオイルマッサージです。
日本では美容として行なうアーユルヴェーダが一般的ですが、当院では、女性の不定愁訴を緩和するための医療としてのアーユルヴェーダを行なっています。
その施術は、インドで学んだ本格ケララのアーユルヴェーダに、中国の経絡を取り入れた当院オリジナルの「経絡アーユルヴェーダ」となっています。
病院のように検査結果をみて病気と判断するのではなく、その方の主訴(辛い部分)を聞いて対処していくというだけでなく、身体の全身を診ながら不調を改善していきます。
本人の主訴だけでなく、身体からの訴えやその原因についても診ていくので、誰一人として同じツボを使うこともなく、また、病気にならないための「予防医学」としても行なっています。
そのツボを選ぶために必要な「脈診」や「舌診」「腹診」で身体のチェックを行って、施術します。
東洋医学では、不眠症の方に効くツボとして「安眠」があります。
耳の裏の下向きに尖った先端の親指1本分を下にあるツボです。
もちろん、左右両方についてあります。
そこを優しく押してあげることで、首の疲れもとれて心もリラックスし、よい睡眠を得ることができるようになります。
最近の情報の多さで、目が疲れることもしばしばある方も少なくないと思いますが、最低でも眠る2時間前には、スマホやパソコン、テレビを見ることは避けましょう。
よい眠りを誘うためには、副交感神経を優位にしていくことが大切です。
なくべく、イライラや興奮するような感情を持たなくてよいように、きれいな景色の写真集をみたり、リラックスを促すお香やアロマをたいたり、ハーブティーを飲んだり、穏やかにする空間は、とても心も豊かにしてくれます。
あなたの睡眠を心地よく入っていくためには、布団やまくら、シーツ、パジャマ、下着も清潔な天然素材<綿・麻・シルク>のものがおすすめです。
睡眠の質を高めるためには、入浴時間を睡眠に就く90分前に済ませておくこともよいといいます。
それは、人間の体表が入浴で少し上がり、徐々に体表が戻る小さな「体温差」を起こすことで、自然な睡眠に向かいます。
入浴もシャワーだけで済ますのではなく、お湯に浸かることの大切さが、こうしたところにも出てきます。
お湯に浸かることが苦手な方ならば、適度な運動もよいと思います。
軽い散歩、ストレッチ、足湯など、自分にあった生活スタイルを選ぶことも大切です。
すべては、あなた自身の「心地よさ」を基準に選ぶことで「自分らしさ」につながっていきます。
「私はこれが好き」という感情を大事に過ごすことが、自分の幸せ度を高めます。
それが、老いない・疲れない・元気な心と体を作ります。
「答えはあなたが持っている」
ということを自覚して、流行りや周りに振り回されないことも、自分を大事に生きることにつながります。
アーユルヴェーダでは、体質や季節によって、睡眠時間が違っていいと、教えてくれています。
例えば、カファ(水)体質の強い方であれば、普段の日常から眠いことが多いのですが、それに従いすぎて、惰眠(だみん)に陥りやすく、頭が常にぼーっとしてしまします。
ヴァータ(風)の季節といわれる、東京の冬は乾燥が強いですが、そんなときは通常の時間より30分くらい多く睡眠時間を持つことで、バランスが取れる様です。
そんな話をすると、皆さんは、トリドーシャ(「火水風」の3つのエネルギー割合が同じ)に近づくことが健康だと感じるようですが、それは違います。
あくまでも、エネルギーの割合が自分の個性を作っているので、自分の体質を知って、そのような生活を心がけることこそが、本来のあなたをつくります。
それぞれのエネルギーのメリット、デメリットを知ることで、デメリットの対処として、アーユルヴェーダのオイルマッサージ「アビヤンガ」を取り入れることが良いでしょう。
血液浄化が「アビヤンガ」の目的ですが、全身のオイルマッサージで、血液循環を良くすることが血流を良くして、血液浄化に結び付くのです。
結果、病気にならないためのマッサージとして、おこわれている訳です。
当院では、女性のための施術として、月のリズムで、女性の月経に合わせたアーユルヴェーダと鍼灸の施術を使い分けています。
そうすることで、お互いの相乗効果が期待できるからです。
月も大きく分けて、満月・新月・上弦・下弦の4つで1サイクルとなっています。
月経周期を目的で当てはめた、妊活・ダイエット法があります。
この法則に気が付いたときに、東洋医学でいう「宇宙を大宇宙、自分を小宇宙」と例えていることが、腑に落ちた瞬間でした。
ここでは、こうした宇宙の天体の流れに自分を委ねて、自然の法則を借りた治療法です。
自然の法則で生きることが、じつは女性にとってもスムーズな生き方となることが、あなたの体がきっと教えてくれることでしょう。
アーユルヴェーダでは、生き方が「楽」に「喜ぶ」ことを教えてくれています。
そんな知恵をお借りして、あなたも毎日を豊かに楽しみましょう。