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内側の自分を知る・アーユルヴェーダ

アーユルヴェーダは、インド5000年の歴史ある伝承医学です。

私は、アーユルヴェーダの発祥である南インドのケララで学びました。

日本から直行便が出ていないケララの地に、不思議なご縁をいただきました。

なにかに導かれるようにケララまで来ましたが、私の目的は「アーユルヴェーダ医学を学ぶこと」だけでした。

アーユルヴェーダは、いまやさまざまな国で行われています。

とくに日本とゆかりを持っている「スリランカ」に行くチャンスもありました。

しかし、私が呼ばれたのは、ケララのアーユルヴェーダでした。

「どうして私は英語も話せないのに、まったく情報もないケララに向かっているんたろうか?」自分でも疑問でした。

その答えは、ケララに着いて、お世話になるアーユルヴェーダ病院でのドクターとの会話で「はっ」としました。

ドクターは「ここに来てアーユルヴェーダを学ぶのは、とてもラッキーなことだよ。」

「真の医学アーユルヴェーダは、ケララにしかないからね。他は玉石混交(良いも悪いもある)」

鍼灸の国家資格を取り、アーユルヴェーダを日本のスクールで手技を学び、医学としてのアーユルヴェーダを学ぶためにインドへ行くことを最初から決めていましたが、その意思がはっきりしていたお陰て、自分の目的通りの場所が「ケララ」だったのを、ドクターの言葉で腑に落ちました。

インドのデリーやスリランカなどでもアーユルヴェーダを勉強する日本のツアーもありましたが、あえて選んだケララでは、ツアーでもなく、日本からひとりで行きました。

周りの方には、「インドは危険な国だから、行かない方がいい」とか「もっと治安のいいところでアーユルヴェーダを勉強したら?」「英語も話せないんだから、日本人が行くツアーにしたら?」といったことを、さんざんいろんな方に聞かされても、全然ひるむ自分が居なかったのです。

今思うと、そのときの自分もとても不思議です。

日本ではひとりで喫茶店や映画にも行けないような私で、ましてや不慣れな海外旅行にひとりでいくなんて、考えられません。

私がラッキーだったのは、トリバンドラム空港までいけば、日本人の現地のコーディネーターさんが待っててくれたことです。

無事に飛行機も乗り換え、トリバンドラム空港についたとき、インドでは交通「スト」が起っていました。

今は、インド事情にも少しは詳しくなり「スト」と聞いても、またかと思えるのですが、そのときは、はじめてのケララでストなんて「私、呼ばれてないのに来ちゃったのかな」と思ってしまいました。

また、最後の乗り換えの飛行機で珍しく日本人の方がひとりいらっしゃて、彼女も「ヨガ」の聖地へ行くためにケララに来たそうです。

彼女の場合は、お迎えが来てる訳でもなく、タクシーを使っていく予定だったらしいのですが、ストだということで、とても不安そうでした。

私は現地の日本人のコーディネーターさんに事情を話し、彼女が無事にその施設へ行けるようにしてもらいました。

落ち着いて、コーディネーターさんの用意してくれた車に乗り込むと、突然の「にわか雨」。そうです、そのあと虹がうっすらと遠くで見えて、コーディネーターさんにも「歓迎されてますね。」と言われました。

私はとても恵まれていて、その日からアーユルヴェーダの治療をしてもらうことができました。

ドクターが処方してくれたメニューは、とても濃い内容の治療でした。

本当は2~3週間でこなすメニューが、1週間しか時間かないので、毎日、他の人の倍の時間施術してもらいました。

日本のスクールで勉強した手技とは全然違うものでしたので、なんでこの手技をするのか?この手技になんの意味があるのか?オイルはどんなものを使っているのか?など、いろいろな私の質問にも呆れず、分かる範囲での回答をくださいました。

日本だから、本場じゃないからダメとは思っていませんでしたが、そのスクールでは、癒しのためのアーユルヴェーダだったため、他のオイルマッサージとの違いが、私には理解できませんでした。

実際、初めて来る方で、アーユルヴェーダを別な場所で受けたことがある方は、意外といます。

しかし「アーユルヴェーダとリンパマッサージの違いを知っていますか?」と聞いて、答えられた方はひとりもいません。

たまにアーユルヴェーダのセラピストさんも受けに来てくれますが、驚くように「知りませんでした」といわれます。

もしかしたら、アーユルヴェーダに最初から意味なんて考えなくていい、感じたいようにすればいいのかも知れません。

私が単にアーユルヴェーダセラピストならば、それでもいいのかなと思いますが、私は女性の不妊や更年期などの女性に向けた、治療のアーユルヴェーダがしたいと思って始めることにしたのが最初なので、どうしたら効果的なのかを勉強したいと思っていました。

その「知りたい」という、私の中の好奇心が、ありがたいことに南インド・ケララまで行かせてくれたのです。

そのケララのアーユルヴェーダ病院では、施術を受ける or 学び のどちらも叶えられて、とても幸せでした。

当院の施術は、日本の「癒し・美容」とケララの「治療」のアーユルヴェーダを、すべて統括して独自の日本人にあったアーユルヴェーダの施術を行っています。

また、私が鍼灸師ですので、より治療効果の高いアーユルヴェーダにするために、東洋医学の「経絡」のツボをと仕入れて、症状にあったツボを選んで、一人ひとりの方に向けた施術をしています。

どちらかというと「治療」としての要素が多いです。

自分自身の不妊治療がきっかけとなり、アーユルヴェーダセラピストになりました。

女性のための病気にならない、病気を改善するためのアーユルヴェーダとして、行っています。

ボディラインを整えて美肌になるアーユルヴェーダというより、女性疾患を改善するためのアーユルヴェーダです。

経絡ツボ(経穴)を使ったアーユルヴェーダですので、よりあなたの症状にあったツボを刺激して、症状を改善していきます。

東洋医学で使う「経絡」は、12本のルートが身体の中を巡ります。

その12本のルートの1本づつのルートには、それぞれ関係している臓器(肝・心・脾・肺・腎)があり、その1本のルートが1つ1つの点(ツボ)でつながっています。

あなたの弱い臓器をそのツボを押して、元気にしていきます。

内臓を元気にしていくことで、心・体・魂のバランスが良くなり、精神の安定も生まれます。

自分の内側ともつながることで、本来の自分を知り、より自分らしく生きる知恵を活かしたアーユルヴェーダです。

 

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